瀬谷の生き物だより【125】 オオルリ文:今野紀昭(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同)
春たけなわの4月も半ばになると、熱帯地方・東南アジア方面からの渡り鳥オオルリが瀬谷市民の森に観られる。
雄の背は青紫色、顔から胸は青色光沢のある黒色。そして腹部は白く、体長はスズメより少し大きい16cmほど。雌は全体にオリーブ褐色の地味な姿をしている。雄の優美な青紫の姿と森に響く美しい囀りは、コマドリ・ウグイスと共に「日本の三鳴鳥」の一つに数えられる。優美なその姿を見て野鳥ファンになった人の話も多い。
オオルリは瀬谷の森で1〜2週間過ごした後、丹沢・箱根山のより深い森に移り繁殖をする。渓流沿いの林によく見られるのは、多量の水苔・蘚(せん)類を巣作りの主材とするからで、崖・石崖・樹洞などに営巣する。
オオルリの英名はJapanese Blue Flycatcherと書かれ、名前の通り梢の先に止まり空中を飛んでくる昆虫を反転しながら捕食するその姿は、まさに「フライ・キャッチャー」である。
そんな幸せの青い鳥の姿を求めて若葉の瀬谷市民の森に足を運ばれてみては如何。
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