あじさいプラザで展示会を開く「墨笑友の会」の創始者で後進育成に力を注ぐ 青木 健(つよし)さん 橋戸在住 86歳
墨で多くの人を笑顔に
○…墨によって、その時々の想いや感情を素直に表現する「墨笑(ぼくしょう)」。筆だけでなく、時には手や段ボールで書くことも。「上手く書くことが目的ではない。作品を観た人が笑ってくれればそれで良いんです」--。笑顔という幸せを多くの人に共有したいと、同会を立ち上げて17年ほど。瀬谷区民文化センターあじさいプラザで開会中の展示会については、「気持ちを表現できている面白い作品が多い。ぜひ多くの人に見て欲しい」と来場を呼びかける。
○…「私は絵描きじゃないし、書道家でもありません」と自身について説明する。小さい頃から絵を描くことが好きで、型に縛られることなく腕を磨いてきた。特に筆を用いた創作に惹かれ、筆とスケッチブックを持って外出しては、感じたことを文字や絵で表現した。その没頭ぶりは仕事場でも発揮され、硯で墨をすり、同僚に渡すメモを筆で書いていたそう。「不思議と自分の思い描いたように動いてくれる」と筆の魅力を語る。
○…生粋の瀬谷っ子。地域活動に積極的で、小中学校のPTA会長を務めたほか、15年以上保護司として活動していた。1年半ほど前に体調を崩し介護が必要になってからは、周囲への感謝の念を強くする日々。子どもや孫に支えられながら暮らし、同会の”仲間”の存在も大きい。「調子はどうですか」と気にかけ、活動場所まで送迎してくれることも。「みんなに生かされている。良い仲間を持ちました」
○…今の目標は「墨笑」の理念を継承し、指導者を一人でも多く育成することだ。指導者に求められるのは技術の巧拙ではなく、教わる人の笑顔を引き出せることだという。「相手の気持ちに寄り添い、思いやりを」と自身の想いを後進に伝えていく。
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