西林寺(さいりんじ) 浄土宗
1460(長禄4)年の開創といわれる西林寺は当初、念仏堂の形態だったが、三世稔念によって一寺となった(『藤沢松本旧記』)。
本尊阿弥陀如来(座像・145cm)は1855(安政2)年10月2日の大地震により損壊した本尊の代わりに江戸本芝西信寺より迎えたもので、大本山増上寺焼失の際、本尊譲渡を懇願されたと伝わる。また、滋賀・三井寺から様々な経緯(『聖観音菩薩伝来記』)で伝えられた足利尊氏の守り本尊が安置される。
境内には、江戸時代の後期から明治初期にかけて寺子屋「不及庵稽古所」を開き、1873(明治6)年に開校の小学校「岡津学舎」で教諭を務めた原田由右衛門の碑「朴翁居士之碑」や住職で寺子屋の師匠をした栄隆の筆子塚がある。
関東大震災で倒壊した本堂と庫裡は31世瑞峯が1926(昭和元)年に再建。1971(同46)年に本堂、1982(同57)年に鐘楼堂、1998(平成10)年に客殿が建立された。
寺の入口には横浜市名木指定で樹齢約170年の枝垂桜があり、満開の頃に大勢が集まることで有名。現在、木の治療を行っている=写真下。他にも約550年の黒松などがある。
■西林寺/岡津町1432(西林寺入口バス停から徒歩1分)、住職・大橋俊史【電話】045・811・4305
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