「マイナンバー」に不安の声 横浜市 意見聴取で周知不足実感
市民一人一人に番号を割り当て、社会保障や税などの情報を紐づけて分散管理する国の「マイナンバー制度」で、事務主体となる市はこのほど初めて、マイナンバーをその内容に含む個人情報(特定個人情報)の取り扱いについて、市民聴取を実施した。市によると、寄せられた意見は20件で、「他自治体と比較すれば一定程度集まった」と評価する。しかし、「制度の運用をしないでもらいたい」など、制度そのものへの不安の声もあり、「マイナンバーの周知はこれからだと感じた」と、番号が通知されるまで約半年となる今、焦りを募らせている。
16年1月開始
制度が運用されると、年金給付や確定申告などの行政手続きをする際に、市から通知された12桁の番号「マイナンバー」が必要になる。
制度のねらいは、行政手続きの効率性・透明性の向上だ。マイナンバーには、これまで別々の行政機関で管理されてきた住民票や納税に関する情報などが紐づけてある。そのため、手当申請などの際、本人が各機関から書類を取り寄せ提出する必要がなくなるなどのメリットが期待されている。
また、所得や行政サービスの受給状況が把握しやすくなり、給付の不正受給などの防止にもつながる。
プライバシー対策
導入を前に、個人情報の漏えいや不正使用の可能性を不安視する声もある。
マイナンバーを含む個人情報(特定個人情報)やそのファイルを扱う場合、自治体などはそのリスクと対策を明示することが原則義務付けられている(特定個人情報保護評価)。宣言内容はマイナンバーを利用する事務ごとに「評価書」にまとめ、個人のプライバシーへの影響が特に大きい事務については、市民の意見聴取を行う。
事後措置ではなく、事前の対応によって万一漏えいなどが起きた場合のリスクを軽減することが目的だ。 また、個人のプライバシー保護のためにどのような策を講じているのかを具体的に説明することにより、市民の信頼を確保するねらいもある。
「様々な手段で広報を」
市はこの1月に初めて評価書を公表し約1カ月間市民意見聴取を行った。市担当者は、「意見内容は評価書に対するものだけでなく、制度自体への疑問もあった」と言う。また、1件につき60〜100ページある評価書は、市民には難解だ。市は「評価書は所定の様式があり、内容を簡略化するのは難しいが、できる限りわかりやすく伝えられるよう工夫したい」と話す。
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