横浜市が実施する子育て支援事業の中に、子どもの預かりや送迎を地域の中で行う「横浜子育てサポートシステム」がある。送迎や預かりのほか、親のリフレッシュや通院を目的に有料で利用できるもの。子どもを預ける「利用会員」と子どもを預かる「提供会員」、両方の「両方会員」の3種の会員制があり、提供会員の多くは子育て経験のある女性。だが、泉区支部では3人のシニア男性が活躍している。提供会員として活動する、関忠義さん(69歳・弥生台在住)、高見昭朔さん(69歳・和泉が丘在住)、大貫正さん(62歳・和泉中央南在住)に話を聞いた。
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事業開始当初から活動を続ける関さんは、「元々別のボランティアに参加していたら、(当時事業を行っていた)社協の人にぜひ入会してくださいよと言われて……研修を受けて気付けば会員になっていた」と笑う。そう言いながらも約15年に渡り活動し続けてきたのは、やはり子どもたちが懐いてくれるうれしさがあるからだという。「昔預かった子が声をかけてくれたことも。顔を見てすぐに分からないくらい、大きくなっていたのに覚えていてくれてね」と目を細める。
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定年退職してから10年になるという高見さんは、「子どもを預かる時は毎回ドキドキ。子どもは自由だから自分の思っている通りにはいかないけど、自分のことよりも子どもたちを優先しちゃうね。いつもやっていてよかったなと思う」と笑みを浮かべる。夏休みも共働きの家庭には悩みの種。両親が会社に行く間、小学校のはまっ子ふれあいスクールへの送迎や家での見守りなどを行う。「若いお父さん、お母さんの手助けにもなるし、私もやりがいがあって楽しいです」
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区の広報での特集を見て、昨年会員になったという大貫さんは、朝、会社で出かける親に代わり、登校時間まで家で子どもを預かり、学校へ送り届ける。夕方は迎えに行き、親が帰ってくるまで再び預かっている。夕食を一緒に食べる子もいるという。「2、3回目までは緊張している感じもあるけど、慣れてくるとひざの上に座ってくれたり、うちの犬と遊んだり、楽しく過ごしてくれているようでうれしい」と満面の笑み。
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「近所で助け合う雰囲気があるとお母さんたちも安心できるはず」と高見さん。昔はちょっとしたときに「近所の誰かに頼む」という方法があったが、最近では近所付き合いが減り、頼る人がいない人も。「周りのサポートの大切さを感じる」と話すのは、大貫さん。自身が働いていた時は「はっきり言って協力的なパパではなかった」という。子育ては妻の頑張りの他に、両親の支えも大きかったとも話す。だからこそ、頼れる「3人目のじぃじ」として頑張れるのかもしれない。
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しかし、泉区に限らず全市的に提供会員は不足。毎月説明会を開催し、協力を呼びかけているがまだまだ足りないのが現状だ。高見さんは「大変だけど、やりがいがある」、関さんは「自分の勉強にもなっているし、何より楽しい」と話す。また大貫さんは「ただ大切なのは家族の理解」と付け加える。皆、妻の協力あってこそ続けられていると口を揃える。関さんは「何歳で辞めようとは全然考えていない。活動を続けるために体力作りもしてるよ」といきいきと語った。
![]() 高見昭朔さん(69)提供会員歴:約4年
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![]() 大貫正さん(62)提供会員歴:約1年
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