泉区のタグラグビークラブ設立に向け、尽力する 桐谷 鋼哉さん 岡津町在住 50歳
ラグビー熱を泉にも
○…「トライしたら褒めちぎる。喜んで、楽しんで、好きになってほしい」と穏やかに笑う。タックルの変わりに腰につけたタグ(紐)を取る「タグラグビー」のクラブチームを泉区に作ろうと活動を始め、約3カ月。ラグビー経験者の保護者からつながりが生まれ、現在は20人前後の小学生と園児が練習に集まるようになった。「やる気のある子は成長も早い。『友達に負けたくない』と競うように頑張っている」と目を細める。
○…県立高校の教諭として働く。自身も高校時代からラグビーと共に歳を重ねてきた。がっしりとしているがラガーマンの中では小柄。機敏にパスを回すスクラムハーフとして、大学から30半ばまで地域のチームで活躍した。流れるようなパス回しや仲間との絆など、ラグビーの魅力を息子2人にも知ってほしいと大和のスクールへ。そこで立ち上げられたタグチームのヘッドコーチになり、南関東大会準優勝へ導いた。だが、そのチームが解散。次に情熱を注ぎたいと目を向けたのが地元・泉区だった。
○…現在は週末に神明台スポーツ施設で教室を開いている。接触が反則のため、男女関係なく安全に楽しめることから、体育の授業で経験した子どもも少なくない。さらに昨年からのラグビーブーム。興味を持つ人が格段に増えた。「タグをきっかけに、ラグビーの楽しさと精神を伝えたい。卒業し、大人になっても地域の中でラグビーを語り合う仲間になってくれたら」
○…タグで神奈川は全国トップクラス。だが、指導や運営をする保護者が我が子の卒業とともに抜け、解散するチームもある。残り続けるのは地域や学校が中心となり活動するチームが多い。「目指すのは、まさにこの地域に根差したクラブづくり」。中川連合町内会長ら、地域の協力が本当にありがたいとしみじみ。設立まであと一歩。「日本一のチームにしたい」と野心を覗かせる。クラブの夏がもうすぐ始まる。
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