横浜市は敬老特別乗車証制度(敬老パス)の制度を見直すため、検討専門分科会を6月に設置した。高齢化が進み、昨年度初めて交付者数40万人を突破。市の負担が100億を超えるなど負担増が課題になっている。市は8月に市民アンケートを実施し、世代問わず広く考えを聞く考え。同分科会で12月までに方向性を示す方針だ。
敬老パスは1974年に高齢者の社会参加を支援する目的で開始された。70歳以上の高齢者を対象とし、年額の負担金のみで、市内を運行する民営バス10社と市営バス、市営地下鉄、金沢シーサイドラインが利用できる。
当初は無料配布だったが、03年に自己負担金を導入。その後2度、値上げし、現在は利用者の所得に応じ、無料から2万500円まで8段階の年額負担額を設けている。
交付者40万人突破
しかし高齢化とともに交付者数も年々増加し、18年度に40万を突破。19年度は41万4179人、市費負担額は101億4千万円になる推計だ。
また昨年度の利用者アンケートによると、平均月利用回数は約25回だった。市は月15回と想定し、バス事業者に助成金を払っているため、超過分がそのまま事業者の負担となっているのが現状だ。
持続可能な制度を
今後、少子・高齢化の進捗に伴い、さらに事業費の増加が見込まれることなどから、制度見直しは避けられない。同分科会は、市民、有識者、交通事業者の計8人で構成。類似制度を導入している他自治体の乗車の度に一定の料金を支払う「ワンコイン方式」、回数制限を設けた「利用上限設定方式」などを参考にしつつ持続可能な制度への議論を進める。7月24日の会議を経て、8月に市民アンケートを実施する予定だ。敬老パスの交付対象外となる70歳未満の市民も含め、広く意見を募りたい考えだ。市健康福祉局担当者は「世代間対立のない方向性を探っていきたい」と話す。
現在、同分科会で12月までに方向性を決める予定。その後市で案をかため議会に諮るため、見直し制度の実施は早くても21年度となる見通し。
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