上飯田町在住の高垣照雄さん(69)は、パーキンソン病と闘いながら、リハビリを兼ねて様々な趣味活動にチャレンジし続けている。その根底にあるのは「自分を諦めず、人生を楽しむ」という熱い想いだった。
パーキンソン病とは、脳の異常のために手足のふるえや筋肉のこわばりなど、体の動きに障害があらわれる進行性の難病。高垣さんが発症したのは2006年、55歳の時だった。右の手足が動かしにくくなり、病院を受診。パーキンソン病と診断された。
闘病生活も15年目。これまでも自家製のブドウを使ったワインづくりや、自宅の壁や床のリフォーム、週2回のグラウンドゴルフなど、リハビリを兼ねて何事にも積極的に挑戦してきた。「発症前より視野が広がり、出来ることも格段に増えた」と微笑む。
今、一番熱中しているのはクラフト。幼少期の記憶の中にある風景を再現したいと、割り箸や空き箱などの身近な材料で、ログハウスや水車小屋などを作る。約1年前からスタートし「5年間で100軒制作」という目標は既に達成した。
夫婦二人三脚で
進行は遅くなっているものの、全身の筋肉がかたくなり、毎日朝晩は身体を動かすことさえ困難。そのため、薬を飲むのが欠かせないが、副作用で身体の揺れが止まらなくなることも。それでも笑顔を絶やさずにいられるのは、妻・敏子さんの支えがあるからだ。毎月参加している町内会のサロンも夫婦の楽しみの一つで2人がクラフトを教えることも。「初心者でも楽しめるように」と説明書まで手書きで用意する制作キットは参加者たちからも好評だ。
高垣さんは「最大のリハビリは人生を楽しむこと。自分と同じ境遇の人に勇気を与えられたら」と話した。
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