新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに教育機関で関心が高まる授業のオンライン化。和泉町の秀英高等学校(市川範朗校長)でも「学びの機会」の平等性を掲げ、タブレット端末の配布準備など、オンライン授業の環境整備が始まっている。
同校は通信制だが、教育の充実を図るため全日型のシステムを採用。そのため基本的に生徒は毎日通学し、授業への出席が必須となっている。今回の新型コロナウイルス感染拡大をきかっけに、来年度までを目途に生徒ひとりに1台、タブレット端末の貸出を決定。仮に感染拡大が終息しているとしても、生徒の希望に応じて自宅から授業へ出席することが可能になるという。
様々な理由で学校に直接通えなかった生徒や、部活動の大会等で授業をやむなく欠席しなければならなかった生徒たちに向け、学習方法の幅を広げることは同校の重点課題のひとつだった。「環境に関わらず、個人の特技を伸ばして将来発揮できるようなサポート体制が必要だと考えていた」と市川校長。
授業のオンライン化を視野に入れはじめていたところ、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を受け、今年3月上旬から5月末まで臨時休校に。期間中は生徒に向けて課題を郵送し、添削するなどの措置を実施。その中で上がった「双方向のコミュニケーションがとりづらい」といった声も、オンライン化の本格的な始動につながったという。
6月から分散登校や時差通学などにより段階的に学校を再開。早速、生徒を交え、ビデオ会議システムを使った双方向型のリモート授業を実演。生徒の顔が見える分割画面をプロジェクタでスクリーンに映し出すなど、和気あいあいとした様子で行われた。
現在は通常の教育活動に戻りつつあり、部活動も再開している。市川校長は「未だ暗中模索の状態だが、今後も臨機応変に対応していきたい」と話した。
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