幸運な人だけがたどりつける、ふしぎな駄菓子屋「銭天堂」。店主の紅子が売る駄菓子はどれもその人の悩みにぴったりのものだが、食べ方や使い方を間違えると…。横浜市出身の廣嶋玲子さん著書でシリーズ累計140万部発行の人気児童書『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』のテレビアニメ化が決定し、9月8日からNHK・Eテレで放送がスタートした。放送は毎週火曜午後6時45分から54分まで。銭天堂は「小学生が選ぶ!”こどもの本”総選挙」で4位入選。9月3日には最新14巻が発売された。そんな廣嶋さんに、アニメ版の魅力や作家になったきっかけなどの話を聞いた。
不思議で楽しい物語を
▽小学生に人気の児童書『ふしぎ駄菓屋 銭天堂』が、自身の作品で初めてテレビアニメ化された。「主人公が動く姿に感動しました。オープニングとエンディングの曲もすごくかわいいんです」と声を弾ませる。「約10分間の短い放送時間の中に物語の世界観がギュッと凝縮されている。本で読むのとはまた一味違う楽しさなので、ぜひ見てもらえたら」
▽磯子区出身。大学卒業後、編集者を目指して出版社を受けるも採用ならず。そこで、高校生から始めていた童話や小説のコンテストに本腰を入れ始めた。「最初は賞金目当て。でも落選ばかりで」。悔しくて何度も応募するうちに、書く楽しさに目覚めたという。
▽その後24歳でジュニア冒険小説大賞を受賞し、翌年念願の作家デビュー。しかしすぐに仕事をもらえるような甘い世界ではなく、出版社に作品を持ち込む下積み時代が続いた。今ではいくつものシリーズ作品を同時執筆する多忙な毎日だが「子どもの頃から宿題は出たらすぐに終わらせるタイプ」。仕事の早さは編集者が驚くほどだとか。無類の猫好きで「物語にもつい沢山登場させてしまいますね」とにっこり。趣味は昼寝と読書とオペラ鑑賞。読者から届くファンレターも活動の原動力になっている。
▽「書きたいのはファンタジー。自分が子どもの頃に読みたかったもの、読んで面白いものを目指しています」。作者であり読者でもあるような、何より自分が楽しんで書いている様子が伝わってくる。読者と同じ小学生時代は学校が苦手で、授業中に空想にふけったり保健室に駆け込むことも。本の世界が心の拠り所になった。「子どもたちが自分が書いた物語を読んで、ひと時でも楽しい気持ちになってもらえたら嬉しいです」
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