横浜市では現在、踊場駅周辺地区でのバリアフリー化に向けた「基本構想」の検討を進めている。それに伴い12月15日まで住民から駅や近隣施設、交通面における課題や問題点といった意見を募集中だ。
これまで横浜市では、高齢者や障害者が移動しやすく、施設利用がしやすいよう、18区内にあるエリアを対象に「バリアフリー基本構想」を策定してきた。
泉区内では2013年にいずみ中央駅・立場駅の周辺地区を対象に同基本構想を策定。これに基づき実際に長後街道沿いの歩道で段差の切り下げや勾配改善、点字ブロックの新設などがされた。
今回の取り組みは泉区と戸塚区にまたがる踊場駅周辺地区を対象としたもの。2区を含むエリアが焦点となるのは市内でも珍しいという。
対象範囲は駅から徒歩圏内(概ね500mから1Km圏内)の道路や施設。この中には踊場地域ケアプラザなどが含まれる。戸塚区側には踊場地区センター、戸塚高校、踊場公園こどもログハウス、ヤマダ電機、ハックドラッグ戸塚汲沢店などが設置されている。
戸塚区の担当者は踊場駅周辺地区の特徴を「駅自体は古くなく決してバリアフリーができていないわけではないが、周辺は坂道が多く狭い道が多いエリア」と話す。
通行や利用時の課題を募集
今回の意見募集は対象エリア内の公共施設や店舗などについて、バリアフリーの観点から施設利用時や各施設に向かう中での問題点や課題を広く募るもの。
締切後は、集まった課題をまとめ、22年の春を目安に基本構想が策定される。該当する施設事業者などによる整備は、5年間をめどに実施されていく予定だ。
泉区の担当者は「具体的には点字ブロックの設置などになると思うが、皆様の声を反映した形で計画していきたい」と説明した。
検討にあたり両区の行政関係者や福祉関係団体のほか、中田連合自治会などの地域代表から成る「地区部会」が発足。10月16日に第1回部会が開かれ、地区の状況把握などの話し合いの場がもたれた。その後も実際に街を歩いての点検などが行われている。
実際に踊場駅をよく利用するという戸塚区在住の男性は「駅から高校までの道は人通りが多く、車も多いため危険。歩道と車道の境目が明確に区切られていないのは問題だと思う。色分けなどで区別すれば安全になるのでは」と話す。
意見の記入用紙は横浜市ホームページ内のほか、区役所3階の区政推進課、踊場地域ケアプラザ、汲沢地域ケアプラザ、踊場地区センター、踊場駅構内にあるPRボックスで入手できる。問い合わせは泉区区政推進課【電話】045・800・2505へ。
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