中田中学校の技術科教諭で生徒を国際的ロボットコンテストの全国大会へ導いた 田中 完さん 泉区在住 56歳
経験は人生の財産
○…中田中学校の生徒有志が参加した国際的なロボットコンテスト「WRO JAPAN」の横浜地区予選を満点優勝へ導いた敏腕コーチ。「理解力が高い優秀なチーム」と生徒たちを称える。10月にリモート開催予定の全国大会。優勝へのカギは当日に競技ルールの一部追加変更がされる通称「サプライズルール」をクリアすること。その内容はコーチには伝えられないため、当日までに応用力を鍛えることが今後の課題だ。
○…コーチとして同ロボコンへの挑戦を始めたのは15年前。これまで国際大会進出の経験もある。近年では企業等の大きな母体を持つチームも増え、レベルが格段に上がった。一方で高額なロボットキットを揃える費用面や指導者不足等の問題で学校単位のチームは減少傾向にあるのも事実。「自分がいる限りは指導を続けていきたい」。大会へ挑戦した経験や仲間と切磋琢磨した思い出は生徒たちの人生の大きな財産になると信じている。
○…実は生まれも育ちも泉区。子どもの頃から機械いじりやものづくりが好きで迷わず工業大学に進学。技術者としての将来もあったが、人と関わりその成長に携われる仕事に魅力を感じ、技術科教師の道を選んだ。教員生活33年目。これまで大切にしてきたのは「実体験」。ただ原理や仕組みを口で説明するだけでなく、目で見て触れられる親しみやすい授業を心掛けている。
○…休日はもっぱら自宅の倉庫を改装したミニ作業場で「教材」づくり。木材や真鍮で作った細かな部品にモーター等を組み合わせたおもちゃは、どれも仕掛けたっぷりで子ども心をくすぐられるものばかり。「これを作っている自分自身が一番楽しんでいるかも」と微笑んだ。
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