泉区歯科医師会の会長として、区民の歯と口の健康づくりに注力する 橋本 和喜さん 旭区在住 62歳
口の健康を「笑顔」で広め
○…泉区が戸塚区からの分区し、1987年に誕生した泉区歯科医師会。区内の歯科医師58人が会員として活動している。福祉保健センターでの乳幼児の健診から、保育園や幼稚園、小中高校での健診、最近では在宅診療まで活動は幅広い。3年前に会長に就任し、「高齢化も進む中、行政や各団体と連携して口の健康から地域に貢献していけたら」と舵を取る。
○…神奈川区出身。父・和久さんは東白楽駅近くで歯科医院を営み、その背中を見て育った。昭和40年代は虫歯患者が多く、1日に100人以上を診療するのが日常だった。肉体的にも過酷な仕事ぶりに「大変そうだな」と感じたが、「頼られると親身になって少しでも治そうとしていた。憧れでした」。
○…神奈川歯科大学を卒業後、経験を重ねて27歳の時に開院。父の跡はは弟に譲り、当時まだ歯科医院が多くなかった上飯田団地近くを選んだ。「あの頃は子どもたちも多くて、ショッピングセンターのお祭りも賑やかだった」。上飯田中学校の歯科校医としても子どもたちの歯の健康と向き合ってきた。団地の高齢化に伴い、歯科医として取り組む課題も変わってきた。加齢により噛む、飲み込む、話す力が弱まる「オーラルフレイル」の状態に警鐘を鳴らし、「その予防は認知症予防につながり、介護に伴う家族の負担を減らすことにもなる」と会としての活動も模索している。
○…休日には歯科業界関係者の草野球を長年続ける。「タテの関係もヨコの関係もある中で、みんな勝ちという同じ方向を目指すのがいい」。仲間と分かち合う勝利の喜びは格別だ。「笑顔は一番表情筋を使うので、笑うのは健康のためにとても大事なんです」。泉区の健康増進にもチームワークで臨んでいる。
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