「野良猫の虐待を1件でもなくしたい」――。和泉町在住の伊藤明美さん(62歳)が中心となって泉区内で開催を続けている「猫の譲渡会」が1月28日(土)に第100回を迎える。月に2回ほどのペースで開催してきた譲渡会ではこれまでに約350頭の猫を里親となる家庭に引き渡してきた。一方で活動資金の確保に苦慮しており、「野良猫をめぐる問題について広く知ってもらえたら」と語る。
譲渡会は弥生台自治会館(弥生台26の11)などを会場に、現在は月2回ほどのペースで開かれている。予約は不要だが、実際に譲渡する際には生活環境の整備や不妊手術を受けさせるといった諸条件をクリアする必要があり、「これを緩めすぎると、保護しない方がましだったということにもなりかねないので」と伊藤さんは語る。
ニュースきっかけに
「看護師だった母がよく、庭に来ていた野良猫に自費で不妊手術を受けさせていたんです」という伊藤さん。子どもの頃から猫は身近な動物で、「美しくてかわいい存在。綺麗なものへの憧れかもしれません」と思いを明かす。
現在の活動のきっかけは20年ほど前。野良猫を虐待する人たちが集うインターネットの掲示板がニュースで取り上げられていた。「どこにそういう人がいるか分からない。外にいる猫を救いたい」。そんな思いから、すぐに捕獲器を使って野良猫の保護活動を始め、里親も探し始めた。
2017年には自ら譲渡会を開催。定期的に活動を続ける中で支援者や仲間も少しずつ増え、現在はNPO法人の設立手続きも進めている。一方で、自宅では現在、まだもらい手のいない猫を50頭ほど飼育している。避妊手術を済ませているため、飼育崩壊のような事態にはなっていないが、「エサ代だけでも月に15万円ほど。トイレの砂や医療費などもある」。
今後について伊藤さんは「資金難もあるけど、私が亡くなってもこの活動が続くような仕組みを作りたい。まずは知ってもらうこと」と今後について語る。問い合わせは伊藤さん【メール】riric.biz@gmail.comへ。
泉区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>