県立松陽高校の吹奏楽部がこのほど、神奈川県吹奏楽コンクールの高校の部B部門で金賞を受賞し、東関東大会への初出場を決めた。東関東大会は9月9日に千葉県の君津市民文化ホールで行われる。基礎合奏を徹底し、コミュニケーションも活発化して演奏力を高めている。
県大会も27年ぶり
吹奏楽コンクールの東関東大会への出場は約50年の歴史の中でも初という松陽高校。7月の横浜吹奏楽コンクールで金賞に輝くと、27年ぶりの出場となった8月の神奈川県吹奏楽コンクールでも金賞・代表となった。
ただ県大会での演奏は会心の出来ではなかったという。同部の部長を務める高野開さん(2年)は「実感がないというのが正直なところ。県大会でもそこまでの手応えはなかった」と明かす。そのため「東関東では練習の成果を存分に発揮したい」と意気込む。
「熱量はあった」
顧問を務めるのは吉田直樹教諭(60歳)。前任の県立平塚中等教育学校では長年吹奏楽部を指導してきた。今年4月に松陽に着任する直前の3月、松陽高吹奏楽部の定期演奏会に足を運んだという。昨夏は横浜大会で銅賞にとどまった同部だが「個々の演奏がよかったのと熱量を感じられたので、これは東関東も十分狙えるのでは」という感想を持ったと吉田教諭は振り返る。
4月から指導に携わるようになると、練習方法の充実に着手。これまで取り組んでいなかったという基礎合奏や練習の中での話し合いに重点を置き、またパートごとに外部講師を招いて指導を受けるようになった。
同部の学生指揮者を務める南舜さん(2年)は「全体を見渡せる打楽器担当なのですが、わずか1週間くらいで『音が飛んでくる』と感じました」と変化を語る。副部長の佐藤天音さん(2年)も「ゆるくて気楽に音楽を楽しむ雰囲気の部活だったのが、より演奏や楽曲と向き合うようになりました」という。
高野部長は「ぶつかることも増えたけど、その度に話し合いで前に進めていると思う」と話す。
保護者も全面支援
また4月から保護者会「SHOYOウィンズ」も発足し、活動の資金面などで部を支えている。幹事長の高野宏美さんは「コロナもあって演奏できるだけでも喜ばしかった。それが県大会や東関東というのは驚きととも保護者としても応援したい」と話した。
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