本紙では9月のがん征圧月間にあわせて(公財)かながわ健康財団 がん対策推進室の紹介で女性特有の「子宮頸がん」に詳しい横浜市立大学附属病院産婦人科の宮城悦子部長に特別インタビューを行った。
―子宮頸がんについて教えてください。
「国立がん研究センターのデータによると、子宮頸がんによる死亡者数は増加傾向にあり、日本では毎年、約1・1万人の女性がかかる病気で約2900人の方が命を落としています」
―子宮頸がんの原因を教えてください。
「子宮頸がんの95%以上が性交渉で感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が原因です。一生で6〜8割の女性が何らかのHPVに感染すると推定されています。ですので性交渉の経験のあるすべての女性が子宮頸がんになる可能性があるということなんです」
―予防の対策は?
「基本的にはワクチン接種と検診で子宮頸がんが予防できると考えます。日本では2013年以降中止していたHPVワクチン接種の積極的勧奨を、昨年4月から再開しています。また、今年4月にはこれまで無料の公費で接種可能だった2価、4価に加え『9価HPVワクチン』も公費で接種できるようになりました。ワクチン接種が進むスウェーデンでは17歳以前にワクチン(※4価)を接種すると子宮頸がん罹患リスクが約90%減少したとのデータもあり、性交渉開始前にワクチン接種することが望ましいとされています」
―ワクチン接種を家族間でどのように子どもに伝えればよいですか。
「小学生であれば『子宮が無くなると赤ちゃんが産めなくなるよ』とし、中・高校生の子には『性交渉をする前にワクチンを打って自分の身体を守ろうね』と話せばよいと思います。また、ワクチンの定期接種の対象年齢(小6〜高校1年相当)の間に接種を逃した平成9年度生まれから平成18年度生まれの女性を対象に国がキャッチアップ接種(無料)を行っていますので、是非、検討してみてください」
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