スケッチ教室の講師を務め、このほど4年ぶりに個展を開く 足助(あすけ) 久美子さん 和泉町在住 60歳
特別でない日常も宝物に
○…下描きせず思いきりよくペンを走らせ、透明水彩絵の具で仕上げる水彩スケッチ。市内各地で教室の講師を務め、11月23日から28日までアートギャラリー山手で4年ぶりの個展を開く。海外の風景を描くことが多かったが、コロナ禍もあって今回は地元を中心に描いた作品30点を展示。「特別な場所に行かなくても、身近なところに素敵なものがある」
○…持ち歩くのはペンとスケッチブックだけ。その手軽さもペンスケッチの魅力という。帰ってから色をのせるが、「あまりリアルな色を塗るというより、雰囲気が大事。あくまで主役は線なので」。きれい過ぎる風景よりは、街角など多少雑多な方が好みという。「そこに人がいるというのを描くのが好きです」
○…保土ケ谷区出身。高校卒業後は銀行に勤めたが、結婚を機に別の仕事を考えた時、やってみたかったのがデザインの仕事だった。カルチャースクールで学んだ後、CDショップなどの店頭に並ぶPOPクリエイターとして働き、「絵を添えられたら」と本屋でたまたま出会ったのが永沢まことさんのペンスケッチの本だった。教室で腕を磨いていき、仲間と絵を描く目的で旅行に出かけたことも。「同じ場所で描いても、人によって描きたいものは違う。個性が表れるのが面白い」
○…現在は夫と猫との3人暮らし。頭の中は絵と猫と、野球という。「昔から掛布が好きで…」と根っからの阪神ファン。先日の日本シリーズ中にはチケットもないまま、甲子園を描きに出かけたほど。家には愛猫を描いた作品も飾られており、「特別なことは必要なくて、道具も少ない。目の前の食べ物を描いてみても楽しい」。日々を楽しみながら、スケッチ画の楽しさを伝え広めている。
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