三ツ間農園(和泉町) 元プロ野球選手、農業を始める 農園主・三ツ間卓也さん(元中日ドラゴンズ投手)
プロ野球中日ドラゴンズの元投手・三ツ間卓也さん(31)が和泉町で、1月末にいちご摘みが楽しめる「三ツ間農園」をオープンする。ビニールハウス5棟に紅ほっぺ、おいCベリー、天使のいちごなど人気の9品種を栽培中だ。「旬に合わせて一番美味しいいちごを提供できれば」と話す。
群馬県高崎市出身。甲子園常連校の健大高崎高校を卒業後、高千穂大学へ進学。ドラフトには指名されず、プロ野球選手になる夢を叶えるため、独立リーグへ進み、2015年のドラフト会議で中日ドラゴンズから指名を受け夢を実現させた。
17年には開幕一軍を果たし、この年35試合に登板。152Km/hの直球と多彩な変化球で存在感を示したものの、21年秋に引退。農家への転身は妻の一言。コロナ禍のステイホーム中にベランダで作ったいちごを息子が喜んで以来、家庭菜園が趣味となり、その姿を妻が見て「夢中になれるのだから農家をやってみたら」と背中を押された。
農場を泉区に選んだのは、「いちご摘み&野球観戦」構想の実現のため。横浜スタジアム、東京ドーム、神宮球場が近くにあり、また新横浜駅へのアクセスの良さも考慮に入れた。「名古屋も甲子園も、いちご摘みを楽しんだ後にナイター観戦できるでしょ」と新しい楽しみ方を提案する。
初期費用は農地の使用料やビニールハウス建設費など5500万円ほど。そのほか「軽トラックや農具、そのほか細々したものをいれるとプラス1000万円くらい」という。
戦略と工夫で
「戦略を立てて、物事を進めるのが好きなんですよ」。名門高校で甲子園を目指すも公式戦の登板はゼロ。大学進学後も「このままではプロにはなれない。150キロを投げる変則投手なら」と投球フォームをサイドスローに変えた。「今は不安なことばかりだが、戦略を練って新たな価値観で、農業を楽しみたい」と意気込む。
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