和泉町の天王森泉公園内にある「天王森泉館」で製糸場時代に使用されていた機械が8月末までの期間限定で展示されている。地元の歴史や魅力を知ってもらいたいと同館ボランティアが企画した。
同館は大正時代に県で5番目の規模を誇った「清水製糸場」の姿を再現した施設で、横浜市の認定歴史的建造物でもある。ボランティアによれば、こうした歴史もあり、来館者から製糸場に関する質問を受けることも多かったという。そこで、子どもたちに郷土の歴史に触れるきっかけになればと、夏休み期間に合わせた道具の展示計画がスタートした。
生糸を繭から取り出す道具である「足踏み式座操り機」は、中和田南小学校内のみなみコミュニティハウス(郷土資料室)から借り受けた。しかし、一部に損傷や欠損部品が見られたため、公開にあたり、佐宗勝さんが古い文献を参考に修理を施し、動作可能な状態に復活させた。このほか、館内には佐宗さんによる手動の座繰り機や手作りの糸巻も展示されている。
糸巻きの見学も
展示に合わせ、機械の仕組みを詳しく説明できるようにと、ボランティアの池原恭子さん、山本登久さんは、この機械を使って実際に繭から生糸を巻き取る作業を繰り返し試行して理解を深めた。
2人によれば、糸が風で散らばるのを防ぐため、作業は締め切った室内が基本。暑い日は過酷だったといい「当時糸を作ることがどれだけ大変だったか、少しは分かった」と笑顔で汗を拭う。8月末までの展示期間中でボランティアがいる時間帯は、実際に道具を動かす様子も見学できるという。
■天王森泉公園【電話】045・804・5133
和泉町300/https://www.tennoumori.net/
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