設立30周年を迎えた社会福祉法人開く会の理事長を務める 鈴木正明さん 中田西在住 69歳
共に生きんとす
○…「福祉の仕事に終わりはない。変わりゆく時代の中、一人ひとりの幸せを追い求めるのが私たちの使命だから」と第一声。理事長を務める「社会福祉法人開く会」は今月、設立30周年を迎えた。就労支援事業所や区内外でケアプラザ等を多数運営。地域作業所では農園芸や、パン、陶器などの生産・販売を通し、障害のある人たちが主体となった支援活動に力を入れている。
○…自身が保父時代から取り組んでいた障害児の家庭訪問などをきっかけに、保育や子ども文庫、障害児の宿泊会など、幅広い福祉活動を展開した「んとすの家」が今の開く会の原点だ。強い意志を表す「んとす」の言葉通り、当時、「誰にとっても居心地のよい場所を作りたい」と立ち上げた民間の任意団体。今もその思いは変わらず、広がるばかり。
○…「人に恵まれてきた30年」と頭を下げる。特に施設を支えているスタッフ達への感謝があふれる。中でも、現副理事長は、かつて自身が食事に出かけた店で働いていたスタッフ。福祉の話で意気投合し”スカウト”し、職員として働くことになった。地域への想いも人一倍で「こうした活動を理解し、共に施設をつくり上げて下さる皆さんの存在なしには語れません」。開く会が過ごした30年は、正に地域と共に歩んだ30年でもある。
○…迷った時、答えを本の世界に求めることも。聞けば、2日に1度は書店に立ち寄る活字中毒。そこで得られる情報を自分の養分に変え、モノゴトを多方面から考えることに役立てている。大切にする言葉「共に生き、共に育つ」は法人にとっても大きな指針。障害の有無に関わらず、同じように生を受けた者同士が支え合いながら暮らす社会を目指し、開く会の挑戦は続く―。
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