中田地区にある2つの施設で10月から、認知症カフェが相次いでスタートする。音楽スペース・おとむすび=中田東3の2の13=が手掛ける「ゆうカフェ」は音楽を交えたプログラム、宮ノ前テラス=中田東4の59の41=で開催される「思い出カフェ」は回想法をコンセプトにしている。
横浜市の認知症施策推進計画によると、2015年時点で市内の認知症高齢者数は約13・9万人で、高齢者に占める割合は16・0%。2025年には約19・9万人、およそ高齢者の5人にひとりが認知症になると予測されている。
こうした中各地で開かれているのが、認知症カフェ。社会で孤立しがちな認知症患者やその家族、地域で支える人たちなどが集いお茶を飲みながら会話を楽しんだり情報交換ができる空間だ。
泉区内でもこれまでに6カ所の認知症カフェが活動中。今回、中田地区では初めての取り組みとして、時を同じくして2団体が認知症カフェを立ち上げた。
おとむすび「ゆうカフェ」
2019年から歌声サロンなどを開いてきたおとむすび。「音楽のある認知症&予防カフェ」として、生演奏付きのティータイムのほか、リズム体操や音楽を利用した脳トレといった音楽プログラム、介護のコツ紹介などのミニ講座を行う予定だ。代表の小柳玲子さんは「音楽は記憶との結びつきが深いと言われているので、カフェを通じて昔のことを思い出してほしい」と話す。参加費はお茶付きで200円。毎月第2日曜の午後1時から3時まで、初回は10月10日。問合せは【電話】070・4343・6698。
宮ノ前テラス「思い出カフェ」
宮ノ前公園隣接の宮ノ前テラスでは、これまで地域向けに子ども食堂や介護予防の講座などを開催。中でも「回想法」と呼ばれる昔のことを話したり聞きながら脳の活性化を図る心理療法を取り入れた講座も行っていた。「思い出カフェではこれを認知症に特化した内容にし、少人数で一人ひとりにしっかり向き合えるものを提供します」と代表の高橋裕子さん。料金は菓子、飲み物代含めて1回700円。毎月第1・3木曜の午前10時から11時まで、初回は10月21日に開催。問合せは【電話】045・884・0246。
いずれも近隣の踊場地域ケアプラザや区役所、区社会福祉協議会が講師派遣などの協力や、利用者と関係機関の橋渡しを担う。小柳さんと高橋さんはともに「『また来よう』と思えるような場所にするとともに、認知症に対する地域の理解が深まるきっかけになれば」と声をそろえた。
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