「横浜SKY献血ルーム」が3月8日、スカイビル(西区高島)27階に開所した。広さ約855平方メートル、県内最多の30床のベッドを設置する。医師が3人体制で問診を行い、年間7万人の採血数を目指す。
横浜駅の西口と東口にあった2つの献血ルームが移転統合し、今回の開所に至った。
空港ラウンジをコンセプトとした内観はシックでモダンなデザインが特徴。20代後半から40代の働き盛りの年齢層をメインターゲットとし、仕事の合間にも訪れることができるよう、無料のWi-Fiが完備された。
受付や待合室からは横浜港や横浜ベイブリッジなどが眺望でき、リラックスして献血できる場所を目指したという。
献血の血液から造られる血液製剤は病気やけがの治療のため、輸血医療で多く使われている。輸血用血液製剤の安定供給のため、県内では1日900人の協力が必要だ。
神奈川県赤十字血液センターの大久保理恵所長は「今まで来ていただいていた方はもちろん、近隣のオフィスで働く方など、多くの方に来てもらいたい」と話す。
日本初は横浜
横浜駅西口は献血ルームが日本で初めて開所した場所だという。それまでは事業所や学校、駅前での献血バスによる街頭献血が中心だった。1978年にターミナル駅周辺の開放的なスペースで、若い人をターゲットにした献血ルームの設置の必要性を訴えた当時の血液センター所長による発案だった。
その後、献血ルームが一般的に周知され、バス以上の採血量が確保できるようになると各地で設置が進んだ。
3月8日にはサッカーJ1の横浜F・マリノスの公式キャラクター「マリノスケ」の神奈川県献血広報大使の就任式が行われた。ホームゲーム時に献血バスを配車するなど、15年以上献血活動に協力している同クラブ。入口には選手の直筆サイン入りのユニフォームや写真を飾ったマリノスコーナーが設けられた。今後も献血の周知活動などを行っていくという。
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