秋葉小学校が幼稚園・保育園・小学校の連携に力を入れていることや、秋葉小・中学校が併設校であることから、それぞれの垣根を超えた活動が広がっている。同小学校長が創作した物語「思いやりの山」が活動の橋渡し役を担っている。
「思いやりの山」は、秋葉小学校の垣崎授二校長が創作し、2014年4月の朝会で児童に話した物語。あらすじは、たくさんの動物が住む山に意地悪なきつねがいたが、山火事が起きた際には自らが犠牲となり、他の動物を逃がしたというもの。「思いやりのある学校づくり」を掲げる中で、共助の大切さを呼びかけようと作られ、結末は課題として各クラスで担任が話すことにした。その結果、児童や職員の思い入れも強くなり他の職員や養護教諭のアドバイスなどを取り込みながら、続編も出来上がった。
形変え広がる
学内での反響が大きかったことから、翌年、PTA会長と校長が協力し、紙芝居を作成した。5年1組が総合的な学習の時間に取り組んでいる、近隣の幼稚園・保育園との交流活動の中で、児童が紙芝居を園児らに贈った。
秋葉保育園では、紙芝居への愛着が高まり、園児らから「劇にしたい」という声が上がるように。園児による劇は、11月26日に行われた同保育園主催の生活・科学・表現発表会で披露された。
また、今年12月には秋葉中学校の生徒が園児らに向けて行うクリスマスコンサートの「お返し」として、園児が中学校を訪れ、劇を発表する。秋葉保育園の日高伸一園長は「中学生が年下の子どもと交流を持つことで育つ情緒もあるのでは、と期待している」と話すなど、「思いやりの山」が保育園と中学校が連携を深めるきっかけともなっている。
地域への発信も
地域住民が防災対策などを話し合った川上地区懇談会でも、校長と前PTA会長が紙芝居を披露することに。物語が終わった後には、聴衆から大きな拍手が上がった。垣崎校長は「学校同士でも、地域でも、大人にも子どもにも、テーマである『共助の精神』が伝われば」と話した。
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