吉田町に在住する写真家・坂本貴光さん(37)の作品=写真=が、2月22日から25日までニューヨーク・マンハッタンにあるオークションハウスで開催されていたアートフェアで展示され、来場者の注目を集めた。
広告やグラフィックデザインなど、アート業界に携わる新進気鋭の芸術家の作品を展示・紹介することで知られるこのアートフェア。米国のテレビ局などが世界から90人を選出、日本からは唯一、坂本写真の坂本さんが選ばれた。
坂本さんの作品名は「アースヒストリー」。三浦半島で撮影したこの写真は、幾層にも重なる地層の前に侍(人)を立たせ、地球の時間と人の時間を対比させることを狙ったものという。「地球の長い歴史に比べれば、人間の一生なんて一瞬。『細かいことを気にせず、楽しく生きていこう』というメッセージを込めた」と説明する。
坂本写真は、祖父の光雄さんが1940年に戸塚駅東口に開業。3代にわたり営業を続けてきた老舗写真館だ。貴光さんは28歳の時、父親の信(まこと)さんに弟子入りし、その後数々の写真コンテストに入賞。2013年にドイツ・ベルリンで初めての個展を開くなど活躍の幅を広げてきている。
坂本さんは「七五三、結婚写真、証明写真などは、私にとってアート写真とまったく同一の貴重なもの。今後もその思いでシャッターを切り続けます」と話す。
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