71回目を数える県高等学校駅伝競走大会が11月4日、山北町丹沢湖周回コースで開催され、上矢部町在住の児玉真輝さんをメンバーとする鎌倉学園が初優勝を飾った。
「歴史変える」合言葉に
鎌倉学園はこれまで県大会で準優勝13回。全国大会の舞台である「都大路」に、あと一歩のところで届かず涙を飲んできた。試合前、保田進監督はメンバーに「序盤から積極的にペースを上げて走り切ろう」と言葉をかけ、13人の部員たちは「自分たちが歴史を変える」とレースに臨んだ。
出場した7人のうち、1、2年生が6人を占める同チーム。1区を任された2年の児玉さんは「スタートの直前は自分が良い流れをつくらなくてはと、今年一番緊張した」と振り返る。
号砲が鳴ると監督の言葉通りの積極的な走りを見せる。「5Km過ぎから疲れで体がきつかったが、仲間たちの声援が力になり、失速せずに走り切れた」と、2位に49秒の差を付け、たすきをつないだ。2〜6区も安定した走りでトップを譲らず、最終7区のアンカーで副主将の吉村颯斗さん(3年)が、2位・藤沢翔陵に49秒差を付けゴール。7区間2時間9分49秒の見事な走りを見せた。
自宅で「箱根」見て育つ
児玉さんは、県高校駅伝の2週間前、10月21日に横浜市内で行われた「日本体育大学長距離競技会」男子5000mで14分3秒21をマーク、県高校新記録を樹立している。2007年12月に矢澤曜さん(多摩高校―早稲田大学―日清食品)が出して以来、11年間破られなかった記録を4秒以上も上回っている。「この夏から、特に最後の1Kmでスピードアップできるよう練習に励んできた」と話す児玉さん。「練習でも出たことがないタイム」での記録更新に「自分でも驚いたけれど、嬉しかった」と目を細める。
児玉さんが陸上を始めたのは領家中学(泉区)1年の時。当初は足腰の強さや跳躍力を生かし、走り幅跳びの選手として練習に打ち込んでいた。しかし思うように成績が伸びず、顧問の薦めで中学3年の夏に長距離走に転向。するとすぐに県大会(1500m)で2位を獲る活躍を見せ、周囲を驚かせた。持久力だけでなく戦略的なペース配分も求められる長距離走に魅力を感じ、陸上の強豪校・鎌倉学園へ。現在、週6日の練習に励む。
「上矢部町の自宅からは箱根駅伝のエース区間・2区のコースが見える。小さいころから毎年選手たちの力走を直接見て『カッコいいな。いつか自分も出てみたい』と思っていた」という。今後については「大学でも陸上を続け、箱根駅伝で活躍したい。道を走っているのを見かけたら温かい目で見守ってほしい。応援お願いします」と笑顔だ。
保田監督は「顧問に就任して40年目だが、県記録を更新した選手は初めて」と喜びを語った。
鎌倉学園は11月18日に埼玉県での関東大会に出場した後、12月23日、京都市内で行われる全国大会に挑む。
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