首都高速道路(株)と横浜市が共同で事業を進め、2020年3月の開通が発表された「横浜北西(ほくせい)線」で10月9日、工事現場が報道陣に公開された。開通により市北西部と横浜都心・湾岸エリアのアクセス性向上だけでなく、保土ヶ谷バイパスの渋滞改善も見込まれるなど、市全体への波及効果も期待されている。
横浜北西線は、17年3月に開通した横浜北線と直結し、東名高速道路横浜青葉JCTと第三京浜道路を結ぶ延長約7・1Kmの自動車専用道路。北西線の開通により、東名高速道路から横浜港までがつながり、市内外ネットワーク強化による国際競争力やアクセス性の向上、物流効率化、そして保土ヶ谷バイパスの交通渋滞改善などの整備効果が期待されている。
アクセス性向上では、東名高速から保土ヶ谷バイパスを経由して横浜港に向かう場合、これまで約40分から約60分かかっていたものが、北西線だと約20分に大幅短縮される。市道路局は「北西線・北線利用の場合は渋滞が少ないので、定時制も担保される」と語る。
保土ヶ谷バイパスの渋滞改善について首都高速道路(株)では1日約7千台の車両がバイパスから北西線に転換すると試算。平日昼間12時間の交通量が10万台以上で一般道路としては交通量全国1位の保土ヶ谷バイパスの渋滞改善は、沿線地域の生活環境の改善にもつながると期待されている。
前倒し効果600億円
北西線建設の総事業費は約2586億円。05年に概略計画が策定され、都市計画決定されたのが11年。当初は22年の開通を予定していたが、東京オリンピック・パラリンピックまでの開通をめざして約2年前倒しした。市はこの前倒しにより、約600億円の経済効果があると試算している。
延長約7・1Kmのうち、約4・1Kmがトンネル構造で、現在工事は橋梁やトンネルなどが概ね完成し、料金所などの整備工事が本格化している。市道路局では「港と東名高速が直結する経済効果は計り知れず、市民生活への効果も大きい」と話している。
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