バドミントン選手として1972年のミュンヘン五輪金メダルなどで功績を残した 中山 紀子さん 汲沢町在住 76歳
ずっとバドミントンに夢中
○…ミュンヘン五輪をはじめ数々の世界大会を制した、日本女子バドミントン界の先駆者。培ってきた技術や競技への思いは、指導者として地域の老若男女に惜しみなく伝えている。このほど活動場所のひとつである大正地区センターで、これまでのあゆみを紹介する展示が行われる。「バドミントンの魅力を知ってもらえれば」と笑顔だ。
○…静岡県出身。少女時代はとにかく体を動かすのが好きだった。中学時代はソフトボールに青春をささげ全国大会を目指したが、予選突破がかなわず挫折を味わう。スポーツをやめようかと悩んでいた頃、担任が「きみは運動が取り柄なんだから」という一言が響いた。バドミントンの強豪・掛川西高校からの誘いがあり進学すると才能が開花。腱鞘炎に悩まされつつも活躍し、短大時代には念願の全国制覇。卒業後は舞台を世界に移し力を発揮した。勝負師のようにみえるが、常に葛藤があった。「仲の良い選手と戦うのはいつでも辛かった」。それでも全力でぶつからないと失礼だと、おのれを奮い立たせて戦ってきた。
○…一昨年に悪性リンパ腫が発覚。ステージ4という診断だったが持ち前の明るさで抗がん剤治療を乗り切った。病魔に打ち勝った現在、「昔からのあこがれだった」という社交ダンスに熱中しリハビリに励む。もちろんバドミントン指導も継続。「健康づくりや体力維持に良いということを、さらに伝えたい」
○…レベルが上がる日本女子選手の魅力を嬉しそうに語る。招致活動に協力した来年の東京五輪は大きな楽しみのひとつだ。バドミントン振興は生涯のテーマ。「ずっと夢中でいられたのは私に楽しさを教えてくれた指導者のおかげ」。みずからも楽しさのバトンを次世代へとつないでいく。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>