(医)横浜未来ヘルスケアシステムが運営する戸塚共立第1病院。2020年4月1日に院長に就任した村井紀元院長(52)に、コロナ禍における地域病院の役割について聞いた。
1946年に開院した戸塚共立第1病院(旧戸塚共立病院)は区内でも長い歴史を持ち、区民から親しまれてきた地域病院だ。78年に現在の立地へ移転し、村井院長は「148床の中規模病院として内科や外科など幅広く対応するだけではなく、二次救急拠点として年間3000台の救急車も受け入れてきた」と話す。きたる2023年には208床に増床される新病棟への移転計画もあり、さらなる飛躍が期待されている。
コロナ禍でも地域支える
同院では設備面の関係から新型コロナウイルスの陽性患者を受け入れることはないが、地域の病院としての役割を果たしてきた。「急性期病院としてコロナも否定できない発熱患者の救急受け入れや救命のために緊急手術を実施してきました」。また、比較的病状が安定している「慢性期患者」に対しても、コロナが流行し始めた3月末から電話による再診に対応。地道な診療を継続してきた。
コロナ禍のPCR検査必要有無の振り分け業務にも尽力する。発熱者用の臨時テントを入口に設置し、明確に患者を区分けしながら地域医療を提供。緊急事態宣言が解除された現在、検査を依頼する数は「週に数件」に落ち着いたが「第2波第3波に備え、迅速に検査するための外注検査体制が整った」。
必要とされる存在へ
こうした状況下だが、一方で感染リスクを恐れる「受診控え」が増えている点には懸念も示す。「東日本大震災後、受診ができず慢性期患者の病状が悪化するケースが相次いだ」と村井院長。慢性期患者は薬を服用することで体調を維持している側面もあり、通院を控えるのはなるべく避けたほうがいいという。「さらに命にかかわる、早期発見で生存確率が高まる胃がんや大腸がんなどを予防するためにも、地域の身近な“かかりつけ医”に相談してほしい」
病院長に就任して3カ月。村井院長は「法人の理念でもある『愛し愛される病院』を目指しながら、戸塚のあらゆる人を支えていきたい。今後も万全の感染症対策を行っていくので、地域の皆様には気軽に受診してもらい、『戸塚には共立があるから安心だね』といわれるようにまい進できれば」と語った。
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