戸塚町の「まめの木薬局」を経営する薬剤師でアンプティサッカー(切断者サッカー)の日本代表経験もある遠藤好彦選手(42)を支えようと、戸塚宿ほのぼの商和会の会員などからなる地元有志が動き出している。来秋開催予定のW杯の選考会が控える中、新型コロナで遠藤選手のプレー機会が損なわれているとして、毎週のように戸塚町のフィールドを借り練習相手になるなど、42歳の挑戦に力を貸している。
アンプティサッカーとは1980年代に発案された7人制のサッカーのこと。フィールドプレーヤーの下肢切断者はクラッチという杖を使ってプレーし、ゴールキーパーは上肢切断者が務める競技だ。
遠藤選手は平日は薬剤師として薬局を経営。週末になると埼玉にある所属チームで練習を重ね、2018年にメキシコで行われたW杯にMF(ミッドフィルダー)として初選出、世界10位の成績を残している。しかし新型コロナウイルスの影響でチームの練習が停滞。遠藤選手は「日本代表の選考会などが今年中には始まる中、ここ最近も緊急事態宣言で練習が思うようにできなかった」と振り返る。
「いくつになっても」
この話を聞きつけ、企画を発案したのが汲沢在勤の北原卓也さん(45)だ。「商店会員でもある遠藤選手の練習不足を地域の力で解消したい」と商店会の会員らに声をかけ、9月3日に10数人がサッカーフィールドに集結。遠藤選手は「42歳ですが日本代表をもう一度目指してみたい」と宣言し、参加者も「いくつになっても、何かを目指していい」と応援。ともにボールを追いかけた。
これを機に区内在住高校生、大学生なども参加し、毎週のように遠藤選手のプレー機会を提供。遠藤選手は「非常にありがたく有意義な時間を過ごせている」と謝意を示し、北原さんは「地域にいる遠藤選手の熱い思いを、地域一丸となって応援したい」と話した。
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