名瀬町の古民家レストラン「久右衛門邸」が5月14日、オープンした。運営は市内で知的・精神障害者などが働くチョコレート専門工房を開所する一般社団法人AOH(伊藤紀幸代表理事)。2019年に閉店した同店の再開に期待が集まっている。
久右衛門邸は2010年にオープンした一軒家レストラン。重厚な家屋を改造した格調高い雰囲気、味わい深い料理があいまって人気だったが、19年に惜しまれつつ閉店した。
しかし天保7年(1836年)に建立した家屋、600坪強ある庭園を眠らせておくのは惜しいと考えた伊藤代表が所持者に、障害者の就労支援ができる福祉事業所への再生を提案。快諾を得たことから、横浜市に申請、今年3月、軽作業などを通じて就労訓練を行う「就労継続支援B型」事業所に認定された。
14日にオープンした古民家レストラン久右衛門邸は和洋折衷料理を提供。バリアフリー化された敷地内で納屋カフェ、セレクトショップも企画。障害者は庭掃除などの軽作業に従事しながら、将来的に一般企業に就職できるよう、就労スキルを高めていく。
伊藤代表は「自然豊かな里山で顧客に楽しんでもらえるよう、力を尽くす。誰もが心温まる共生の場としたい」と話す。久右衛門邸を所持する(株)エイトの近藤一美代表取締役は「福祉事業所として再スタートを切れたことが本当に嬉しい。今後を楽しみにしている」と語った。
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