区内女子ラグビーチーム「YOKOHAMATKM」の監督に就任した 春口 廣さん 金沢区在住 73歳
「ラグビーが好き」が原点
○…関東学院大学ラグビー部を6回の全国優勝に導いた名将。横浜TKM代表からチーム力強化の要請を受けて、2013年の監督退任以来約10年ぶりに表舞台に立つ。「とにかくラグビーが大好き」。所信表明でまず口から飛び出した言葉だ。未経験となる成人女性のチーム指導について「もう少し勉強しなくては。ゆっくり慌てず、お互いを理解できる形で」と気持ちの高まりを抑えながらも「仲良しクラブではなく一人ひとりが勝つという認識を。日本一をめざす」と意気込む。
○…静岡県生まれ。幼少期から運動神経が抜群だった一方で、身長の低さがコンプレックス。それを理由に高校の野球部入門を断られたことがあり、落ち込む少年を救ったのが「直角」というあだ名の教諭の一言。「ちびでもラグビーならできるぞ」。以来幾人かの恩師との出会いがあり熱中。選手としては大成しなかったものの、能力を買われ1974年、関東学院大学の監督へ。貝殻の混じるグラウンドでわずか8人の部員からスタート。しかし数十年で部員は200人を超え、トップリーグでプレーするまでに育て上げた。
○…結婚して約50年。「かーちゃん」と呼ぶ表情から深い愛情を感じさせ、「妻がバンドをやっているから今度ぜひ見に来て」と記者に笑顔を見せる。戸塚区とのゆかりは「まったくです」と頭をかきながら、「これから地域の皆さんに愛されるようになれれば」。
○…約20年前、ラグビーの競技力向上を目的に金沢区で地域総合型スポーツクラブを設立。TKM監督就任までは「年金生活者」とおどけながら、小学生にラグビーの魅力を伝え続けてきた。「いい出会いがあってここにいる。いまは楽しみで仕方がない」。手腕に期待がかかる。
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