絵本作家で地区センターのプレイルームのリニューアルをプロデュースした 市原 淳さん 中区在住 54歳
憧れの横浜で「楽しい」を形に
○…踊場・上矢部・舞岡・立場など横浜市内27館の地区センターのプレイルームの壁紙や家具に明るいタッチで船やカモメ、魚などを描いた。横浜をイメージした上で「明るく、楽しい場所になるよう、不快感を与えないこと」を心がけた。施設のリニューアルは初の体験だったが、「とても楽しかったのでまたやりたい」と意気込む。
○…陶芸が盛んな愛知県常滑市の出身。7歳の時に叔母が陶芸家と結婚。工房へ遊びに行き、ラフな服装や時間の使い方が自由な仕事ぶりを目の当たりにし、「遊んでいるみたいで、楽しそうな仕事だな」と陶芸家や画家に興味を持った。
○…大阪芸術大学でイラストレーションを学び、その後にデザイン会社に就職したが、作業的な仕事に満足できず、1年で退社。フリーランスのイラストレーターとして仕事を得ようと、自身の作品をまとめたファイルを持って出版社を20社以上訪問。徐々に認められ、2009年にテレビアニメ化された絵本『ポペッツタウン』、17年には「赤ちゃんが泣きやむ絵本」として話題になった『もいもい』を世に出し、絵本作家としても世界中から評価されるようになった。
○…04年から中区に住む。東京でも物件を探したが、山手で港を眺めながら描き続けたイラストレーター・柳原良平さんへの憧れが転居の決め手となった。「横浜は景色がいいので、散歩するのが気持ちがいい」と話し、1日おきのジョギングや絵本作家仲間とのフットサルで汗を流す。アメリカのバンド「スパークス」にほれ込み、自主的に送った企画書が本人たちに気に入られ、公式ツアーグッズを制作・販売した。「音楽関係の仕事もやりたい」と意欲を見せ、横浜から活動の幅を広げていく。
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