名瀬町在住の斎藤次男さん(92)監督・脚本の映画「狐憑きのZ」が1月29日(水)、戸塚区総合庁舎で上映される。斎藤さんは「続 男はつらいよ」など幅広い映像作品を製作。日本の歴史や社会を振り返る同作品を通し「自分の生きる道を考えて」と斎藤さんは語る。
斎藤さんはおよそ20年間、松竹(株)のプロデューサーとして「続 男はつらいよ」やNHK連続テレビ小説「おはなはん」など、映画からテレビ番組までさまざまな映像作品を手がけてきた。
退職後は、大学で学んだ社会学の知識を生かし、都市計画の調査・研究を行う会社を創業。業務と並行して、日本各地の歴史と風土を映した作品を多数残してきた。
今回制作した「狐憑きのZ 燃えない写真帳」は、長野県・北信濃の四季を映した写真集に着想を得て、1年ほど前からシナリオを書き始めた。
脚本をもとに自らメガホンを取った同作品は、前後編に分かれ全53分。前編では、語り手として坂口安吾を登場させ、日本の歴史を振り返る。後編では長野県の農村に住む老夫婦の会話劇を中心に、「現代の我々はどんな社会を目指して生きるべきか」を示している。
消えゆく景色に懸念
数々の自然やそこで生きる人々を映してきた斎藤さんは、現代を生きる多くの人が「心の支えになる美しい日本の風景や故郷の景色を失っているのではないか」と話す。作品後半では、環境問題に触れながらこの問題についても登場人物たちが話し合っている。
また斎藤さんはタイトルの「狐憑き」を「戦争や急速な産業振興、科学至上主義など、人間が1つのことに心を奪われ、大切なことを見失っている状態」と解説する。
作品を鑑賞した人が「もう一度自分の生きる道をしっかりと見つめ直すきっかけになってほしい」と斎藤さんは思いを語った。
同作品は1月29日(水)、戸塚区総合庁舎3階多目的スペース中で上映される。午後1時開始(15分前開場)。入場無料で、予約不要(当日先着60人)。上映後に斎藤さんのあいさつも行われる。
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