書籍「妊娠・出産カレンダー」を上梓した、小川クリニックの院長を務める 小川 博康さん 舞岡町在勤 64歳
「正しい知識」で安産迎えて
○…戸塚の地で20年にわたり活動する産婦人科医。このほど上梓した書籍で最も伝えたいのは、産むまでの”経過”の重要性だ。妊娠中は適切な食事や運動管理をしないと出産時のリスクが上がるため「耳あたりの良いインターネットの情報をうのみにするのではなく、正しい知識のもと日頃の生活を送ることが大切だと伝えたい」と話す。
○…これまで2万人の出産に携わってきた。印象的なのが20年近く前に訪れた「47歳で初産」という女性だ。「命がけになるかもしれませんよ」との言葉に「死ぬ気で産みます」という肝の据わった返答。その思いに応えるよう、生活や食事を徹底的に指導した。「相当きついことも言ったが、すべて指示通りにこなしてくれた。そして無事に出産。体型も変わらず、妊娠前のスパッツを履いて帰っていきました」。”経過”が大事という考えを新たにしたという。
○…舞岡町にある小川クリニック産婦人科の3代目として日々の業務に携わる。年中無休で働き運動会にも来てくれない父の姿を見ながら「ぜったいに親父のようにはならない」と誓っていた少年時代。しかし運命によって医師の道へといざなわれた。日本医科大学を卒業後は同大学に勤務し、世界で類を見ない胎内手術を成功させている。そして現在、舞岡の地にて年中無休で働く。「結局自分も、子どもの運動会に行ってやれない父親になってしまったね」
○…「診療のために人様のプライベートに関わる部分を尋ねたり、時には手術のため体を切ることもある仕事。『医者をやらせていただいている』という感覚を忘れてはいけないと思う」と語る。これからも安産をめざす人に向け、培った知見を還元しながら、地元の産婦人科として新たな命を迎え続ける。
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