上矢部町にある「ふれあいの樹林」を市民が自主的に維持管理する市民団体が5月、花と緑を守り育てる活動の功績をたたえる国土交通大臣表彰に選ばれた。20年以上にわたる取り組みが評価された形になり、関係者からは喜びの声が上がっている。
同表彰は「みどりの愛護」に顕著な功績のあった市民団体に対して、緑化推進活動の模範として表彰するもの。全国では115団体、市内では5団体が選ばれた。
市が山林などの緑地を権利者から借り受け、市民と協働で管理する「ふれあいの樹林」として1997年に開園した「上矢部ふれあいの樹林」。約1・4ヘクタールの園内には落葉樹や常緑樹、竹林や広場などがあり、コブシの大木がシンボルとして親しまれてきた。
表彰を受けたのは開園に先立ち市民が自主的に緑地を保全・管理することを目的に発足された「上矢部ふれあいの樹林愛護会」だ。現在22人が所属し、月に10回以上の巡視点検や月3〜4回の清掃、草刈り、間伐など竹林管理に精を出している。そのほか花壇づくりや竹細工、タケノコ掘りなど年4回の地域交流イベントも実施。近隣の福祉施設や小中学校などが参加するなど交流の場としても機能してきた。
昨年は大型台風が接近する前に自主的な点検を繰り返しただけではなく、台風後に危険個所の通行止めや園路復旧を迅速に行うことで安全な利用に寄与した。こうした発足以来の取り組みが評価され、今回の表彰に至ったという。
一方会員が平均75歳前後と高齢化が進み、世代交代が課題だと同会総務の中島茂さん。今回の表彰で「まずはふれあいの樹林のことを知ってもらい、維持管理する担い手も出てきてくれれば」と願いを口にし、「表彰にふさわしいよう、今後も里山の管理に努めていきたい」と語った。
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