戸塚泉栄工業会(黒田憲一会長)は6月、戸塚区役所後援の「未来へのおくりもの」プロジェクトを始動した。2年前から進められてきた事業の一環で、地域貢献をしたい企業と町内会などをつなぐことで地域の活性化・魅力創出を目指していく。
これは同会内で2018年に若手経営者が中心となって発足した「未来づくりプロジェクト実行委員会」が主導になって行うもの。司法書士法人あいおい総合事務所(戸塚町)を営む清水敏博実行委員長は、「人口流出や地域企業の人手不足解消のためには魅力あふれた地域づくりが不可欠で、長期的な視点に立つことが重要」だと説明する。
プロジェクトでは同会が企業と地域のニーズをつなぐプラットホームの役割を担い、最終的に課題解決から未来の活力づくりを生み出していくことが狙い。流れとしては▽地域団体などから解決依頼▽区・区社会福祉協議会が内容精査▽工業会が企業と地域を橋渡し▽協賛金や人材などを提供--の順で実施される。
具体的には大正地区地域福祉マップ(大福まっぷ)という地域資源リストのデータベース更新作業や、町内会広報誌の作成、高齢者等がイベントに出かける際の送迎、健康講座や体操実施などを予定しているという。清水委員長は「こうした取り組みが明るい未来を作っていくと考え、まずは仕組みづくりから始めていければ」と語る。
「貢献したい」が9割超
同委員会では18年10月に会員企業100社に「企業の地域貢献活動状況調査」を実施。すると95%が貢献活動に関心があるが、実際に行っているのは65%にとどまり、行っていない企業の92%が「今後は取り組んでみたい」と肯定的にとらえていることがわかった。一方で地域ニーズを探ると協賛金以外でも人材やノウハウなどの支援を求めていることも判明。そして昨年7月に区社協などと意見交換をしたうえで、20年度から開始することになったという。
現在同委員会では戸塚区内の企業に登録用紙を配布しており、順次集まった企業の人材バンクページなどを開設していく。実際にマッチング・資源などの提供は21年度からを予定し、将来的には泉区・栄区へと規模を拡大していく方針だ。
清水委員長は「あらゆる手段を通じてワクワクする未来、イキイキとしたまちづくりへとつなげていきたい」と話す。詳細は同委員会【電話】045・862・6012。
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