独立行政法人国立病院機構 横浜医療センター院長に就任した 宇治原 誠さん 東京都大田区在住 63歳
職員が誇れる病院に
○…戸塚や泉など市南西部中核病院に位置付けられる横浜医療センター院長に今春就任。甲状腺や下垂体、副腎などの疾患が専門の内分泌代謝内科医として同センターに勤務し22年。「長年この地域にお世話になった。最後のご奉公の気持ち」と語り、「救急医療と専門医療の二本立て」で高度急性期の患者を担う。
○…赴任時2001年は国立横浜病院だった。「建物が古く、親方日の丸的な所があって地域の評判は決して良くなかった」。変革期だったという当時、医療の標準化や地域完結の潮流に乗り、「カリスマ」と称賛する高橋俊毅元院長が進める病院改革をサポート。患者との情報共有にも使われるクリティカルパスや地域のクリニックとの連携システムを導入。さらに日本医療機能評価機構の認定を目指し職員と共に病院機能を上げていった。「目標に向かって頑張っている時が一番楽しかった」。結果、10年には建物も新病院に。この頃から「皆様の支援もあり連続黒字運営」という。震災後の計画停電やコロナ禍での診療など苦労もあったものの、昨年は新たな災害に備え非常用電源設備を増強、今年6月に血液浄化センター開設など進化を続ける。
○…熊本県出身。母子家庭で貧しかったが「医者は尊敬される職業」という母の願いに応え医学の道へ。10年程前から健康維持のためテニスに週2回通う。独立した息子より若い学生や年配の人などと話せるのが魅力。以前は、患者とも話が弾み「話が長すぎると看護師から非難されることもあった」と笑う。
○…「職員が家族に自慢できる病院にする」ことが目標。「地域貢献は当たり前」。クリニック回りは赴任時から続け、褒められたこと悪いことも含め職員に還元し、士気を高めていく。
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