戸塚モディ1階入り口前付近に、区内を中心に活動するシンガーソングライター・kaho*さんの歌声が流れる自動販売機が3月5日、設置された。利用者に歌で活力を与えることを目的に、戸塚泉栄工業会の協力で実現。新たな地域活性の効果が期待される。
自動販売機に硬貨を投入またはICカードをかざして商品を選ぶと、kaho*さんのあいさつが流れる。朝は「おはようございます」、夕方は「お疲れ様です」など時間帯によって変化し、スピーカーから「PRIDE」のサビが約15秒間流れる仕組み。
同曲は、戸塚、泉、栄区の製造業を中心に構成される「戸塚泉栄工業会」のテーマソング。kaho*さんは「ものづくりにかかわる人たちの静かな情熱を詰め込んだ曲。購入時に歌を聞いて、少しでも頑張ろうと思ってもらえたり、帰り道の疲れの癒しになったりすればうれしい」と笑顔を見せた。
市内屈指の売上
今回設置された自動販売機は、ダイドードリンコ(株)が提供している「おしゃべり機能」を有したもの。同社によると、観光地に設置し購入時に方言や外国語が流れたり、運送業社の社員に向け子どもの声で安全運転を呼びかけるアナウンスが流れたりするなど、さまざまな方法で活用されているという。
戸塚泉栄工業会に所属する同社は昨年、このタイプの自動販売機を使ったテーマソングの活用方法を同会に提案し、会員から賛同を受け設置企画を進行。周辺管理者の協力やkaho*さんによる歌の再録などを経て、実現した。
設置場所は公共交通機関の乗降者や商業施設の利用者でにぎわっている通路。同社担当者によると、もともとあった自動販売機は、市内でも年間を通して高い売り上げを確保する一つであることから、多くの利用者に歌声が届けられると予測されている。
同会の黒田憲一会長は「歌と飲み物、二つのものづくりの精神がコラボした取り組み。新たなまちづくりの一環になる」と話した。
同社では今回の導入事例を踏まえ、会員企業などに福利厚生の一部として、音楽の流れる自動販売機を提供するサービスを検討している。
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