泉区の岡津不動尊(岡津町2111)で8月31日(土)、恒例の祭典にあわせて雅楽が奉納される。氏子らからなる「岡津不動尊講」(渋谷丈治代表世話人)が主催するもので、関係者は「生演奏など行事をきっかけに歴史ある不動尊のことを知ってもらえたら」と思いを語る。
「お不動様といえば真言宗。でも岡津不動尊は隣接する向導寺(浄土宗)と縁が深い。また檀家ではなく氏子と呼ぶんです。宗派などを超え、昔から親しまれてきたからでしょう」。そう語るのは氏子として不動尊の管理に携わってきた堀江兼治さん(76歳)。堀江さん自身も岡津で育ち、先祖はこの地で代々続く農家だったという。
堀江さんによれば不動尊は岡津にある神社、寺院の中で最も古く、「古い御神灯には周辺の先輩諸氏の名が刻まれています。この辺りの地域の信仰を集めていたのでしょう」という。
氏子が減少する中で
一方で、30年ほど前に85人在籍していた氏子は2022年には54人にまで減少。「守り継ごうという意識は世代を経て薄くなってしまっている」。それでも残っているメンバーは不動尊や不動堂の裏手にある富士塚を多くの人に知ってもらおうと、さまざまな行事の開催を続けている。
今年の8月31日は午後3時から法要、3時30分ごろから雅楽の奉納が行われる予定(雨天時は向導寺本堂で)。演奏するのは浄土宗神奈川教区雅楽会。問い合わせは氏子の齋藤さん【携帯電話】090・8944・8138へ。
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