東俣野特別支援学校で先ごろ、視線入力装置を使ってアート作品をつくるイベントが初めて行われた。視線入力装置とは手足や口を使わず、視線のみでパソコンなどを操作できる装置。
戸塚区内でバリアフリー造形教室を開く白瀬綾乃さんと、同校の在校生・保護者などからなる「こどもハッシン!呼吸器生活向上PROJECT」(鈴木妙佳子代表)が共催。
参加したのは同校生徒や近隣住民など約20人。視線入力で描いた自身の作品を別の参加者と交換し、その上にモールや毛糸などで装飾を施し思い思いの表現を楽しんだ。
初めて視線入力装置を使用した女性は「コントロールするのがすごく難しかった。スムーズに操作できたら便利になると思う」と話した。
あくまでも「ツール」
「こどもハッシン!」の鈴木代表と白瀬さんは今年4月ごろに出会い、同イベントの企画に向けて準備を開始。同校が開催場所を提供したことで、「ケアの環境やトイレの問題なども解決できた」と白瀬さん。
鈴木さんは「視線入力装置はあくまでもツール。作品制作を通して、今まで知らなかったこと・人を知ってもらうきっかけになれば」と今後について話した。
白瀬さんは「障害の有無に関わらず、共通の体験で対等な関係が築ける。それこそが本当の意味の『理解』につながるのでは」とイベント開催の意義を語った。
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