県政報告 149 生命維持の源=水の確保を 神奈川県議会議員 北井宏昭
富士山噴火の降灰について、最悪を想定すると、多くの社会インフラは機能を失い、ライフラインが断たれる恐れがあります。しかしそれでも、生命の維持に最も必要な対策の充実・強化は、出来る限りの備えを施さねばなりません。それは「水の確保」です。
県営水道は、浄水場の火山灰と停電対策として、非常用発電設備などで3日分を準備しています。しかし停電が長期化した場合、道路状況によっては追加の燃料供給が滞ります。道路啓開(緊急車両等の通行のための応急復旧)が順調に進まなければ、給水車も通行不能です。広範囲の停電は、末端の蛇口まで水が行き渡らない恐れもあります。飲み水以外に、除灰作業にも大量の水が必要です。
公助喪失の想定も
主たる幹線である緊急輸送道路などは、地元の建設業者と緊急対応の協定を結んでいますが、給水車が通るルートは幹線道路だけではありません。また、道路わきに寄せられ積まれた火山灰は、雪のように勝手に解けて消えません。その処理は困難です。実際の除雪も、たかが数cmの積雪で難儀します。広範囲におよぶ降灰対応に、除雪以上の効率を求めることは非現実的です。
火山の噴火・爆発は、何らかの前兆が現れる傾向があるとのこと。そうであれば、前兆の発現から噴火までの間に、各家庭のあらゆる容器に水道水を貯め、通常の備蓄プラスαの水を確保することも、立派な自助です。
県民にとって「水の確保」は何より優先すべきです。あらゆるリスクに対し、自助・共助を含めた対策を検討するよう、知事に提言しました。
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