地震や台風といった大災害が発生した際に、がれきなどの中から要救助者を捜索する「災害救助犬」。この救助犬について理解を深めるために講演や訓練の実演が、6月11日に栄公会堂で行われた。
これは生活に身近な問題などについて、情報・意見交換などを行っている異業種交流会「さかえ横浜会議」の主催で実施されたもの。近年、国内外で活躍している救助犬について関係者の話を聞き、実際の訓練を間近に見ることで理解を深めようと企画された。
当日は同所ホワイエで公田町在住の訓練士・坂本幸子氏と救助犬が訓練を実演した。はしごを渡ったり、トンネルをくぐったりした後、要救助者役の捜索訓練を実施。救助犬が嗅覚を使って箱に隠れた要救助者役を見つけ出すと、会場からは拍手が沸き起こった。
講演では、NPO法人救助犬訓練士協会の事務局顧問・山田道雄氏が救助犬に関する活動や国内外の現状などを説明。その後、横浜市消防局警防部警防課訓練救助係長の勝山明彦氏が、同局の災害救助犬に関する取組について伝えた。
参加した栄消防団の団員は「火災が起きた時に火を消すのが第一の仕事だが、要救助者の救助も重要になる。(救助犬と)お互い協力し合って1人でも多くの人を救えるようにできれば」と話していた。
市消防局と連携
同局では2012年と14年に、救助隊と救助犬が連携した救出訓練を実施。今年2月には同協会と災害時の出動協定を締結し、締結後にも連携訓練を行うなど災害時の要救助者捜索に救助犬を投入する体制づくりを進めている。今後も救助犬との訓練を重ねて災害現場活動での有効性について検討や検証を行い、大規模災害に備えていくという。
同会議は、今後もさまざまな問題について意見交換などを行っていく予定。詳細は同会議事務局(こしいしかつ子事務所内)【電話】045・443・8166。
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