15周年を迎える栄区囲碁普及会で会長を務める 牧野 博さん 中野町在住 76歳
囲碁の魅力を次世代に
○…多くの人に囲碁に親しんでもらうことを目的に始まった栄区囲碁普及会。10数人の会員からのスタートだったが、今では約110人のインストラクター、150人以上の受講生が参加し、9月で創立から15周年を迎える。昨年6月から会長としてメンバーをまとめ、教室や地域でのイベントなどを通じて囲碁の魅力を地域に伝えている。
○…出身は福井県の鯖江で、就職とともに大船へ。コンピューターのエンジニアとして都内の企業で勤務し、故障時の対応などもあって日曜祝日関係なく働き、遊びも含めて忙しい日々を送っていた。若い頃から囲碁のルールは知っていたというが、本格的に取り組みだしたのは50歳を過ぎてから。妻から近所に碁会所があると聞き、そこへ通うようになった。現在では毎日のように人やコンピューターを相手に対局し、「囲碁は石を並べるだけだけど、それぞれ癖が違ってその人の人柄が分かる」と魅力を語る。
○…都内で働いていた頃から日常的に取り組んでいたことが読書。「よく文庫本を2冊くらいポケットに入れて、通勤の電車内で読んでいた」と振り返り、かつては3日で2冊くらいのペースで読み進めていたという。「最近は昔に比べると目が見えづらくて1冊に1週間ほどかかるけど、外国人作家のミステリーものが好きだね」と笑みを見せる。
○…本郷地区センターへの碁盤と碁石の寄贈に加え、15周年記念の一環で来年度からは本郷地区センターで子どもたちが集まりやすい日曜日の教室も新設予定。「小さい時から囲碁に慣れ親しんでくれたら」という思いを抱き、この他にも創立月の9月に向けていろいろと企画中だ。栄区は囲碁の活動が盛んな地域ではあるが、参加者やインストラクターの高齢化などが課題。「学校などにも声を掛けて、多くの子どもたちが囲碁に触れる機会を作っていきたい」とさらなる普及に努めていく。