横浜市は、コンビニエンスストアでの住民票などの証明書交付の検討を進めていると、10日の市会常任委員会で明らかにした。利便性向上や行政業務の効率化が目的。「2017年1月開始を目指したい」としている。
マイナンバー制受け
コンビニ交付は、来年1月から始まるマイナンバー制度運用に伴うもの。個人番号カードを使用し、コンビニのマルチコピー機で交付する。住民票の写し、印鑑登録証明書、戸籍証明書、記載事項証明書、戸籍の附票の写しの5つ。取扱いは、市内のセブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクスの4社、約1100店舗が対象で、年末年始を除く午前6時半から午後11時まで、土日祝日も取得できる。戸籍証明書、戸籍の附票は平日午前9時から午後5時。全国約4万7千店舗でも交付が受けられる。手数料は未定。
横浜市は現在、これらの証明書は、区役所と市内13カ所の行政サービスコーナーで交付している。また区内では並木郵便局内に証明発行コーナーを設置。そのほか若葉台(旭区)、瀬谷区の各証明発行センター、横浜奈良郵便局、青葉台郵便局(青葉区)でも交付を行っている。
ただ、一方で証明書発行は減少傾向にある。1996年度の約660万枚をピークに2014年度は96年度比で約220万枚減の446万枚。約30%減っている。今後はマイナンバー制度の導入により、確定申告時での住民票や児童手当申請時の所得証明書など証明書の発行自体がさらに少なくなることが予想される。
現行発行所廃止も
市ではこうした状況を受け、京急金沢文庫駅東口の行政サービスコーナーのほか、新杉田(磯子区)と長津田(緑区)のサービスコーナーを廃止する方針を打ち出した。【1】過去3年の平均発行数が10万枚以下【2】沿線、近隣にサービスコーナーがある、との条件から新杉田、金沢文庫、港南台、長津田の4カ所を選定。新杉田と港南台は近隣のため発行数が少ない新杉田を対象とした。市は、17年度末から3年かけ1か所ずつ廃止したい考え。また、各証明発行センター、郵便局発行も廃止を検討している。
市民局の担当者は「コンビニ交付で申請書への記載もなくなり、対応時間も広がるため利便性が向上する。交付を受ける場合は個人番号カードを発行する必要があるため、一人でも多くの人に申し込んでほしい」と話している。
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