鍵盤もなければ弦もなく、触れずに演奏できる不思議な楽器「テルミン」。そんな世界最古の電子楽器でもあるテルミンに魅せられた姉妹がいる。姉の大西ようこさんはテルミン奏者。妹の関根宏子さんは金沢区西柴の地で事務所を開き、代表取締役として広報・企画・運営の面から大西さんを支える。
大西さんがテルミンに出会ったのは2000年ごろ。最初は思っている音すら出せず、音楽にならなかったが、「場をコントロールしている感覚と、そのまま宇宙につながる感じ」にハマり、のめりこんでいった。
テルミンは1920年、ロシアの物理学者が発明した。だが現在、世界で一番テルミン人口が多いのは、日本だという。「五線譜に表せない音が作る印象的な音世界や浮遊感のある音は、白黒をはっきりさせない日本の和の文化ととても相性が良いと思う」と話す。
ガイドのない空中で手を動かし、音感を頼りに音を紡いでいく独特の演奏スタイルのため、技術の習得が難しいテルミン。常に自分の音を聞きながら次の音にフィードバックするので、集中力が大切だという。「演奏会前に大事なのは、何より体調管理」とほほ笑む。
生テルミンの演奏会
大西さんがギターと歌を担当する三谷郁夫さんと組んだユニット「ぷらイム」は10周年を迎えた。これを記念し10月28日(土)、横浜美術館レクチャーホール(みなとみらい駅徒歩3分)で、「テルミンと語りで紡ぐ愛の物語り 智惠子抄」を開催する。午後3時開演。ゲストは水沢有美さん。詩集「智惠子抄」から抜き出した物語を、語りと音楽で表現する。テルミン演奏を生で聞くことができるチャンスだ。前売り券3000円、当日券3500円。申し込み・問い合わせは浜野クリエイト【携帯電話】080・7695・3466へ。
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