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島倉社長の きもの放浪記【5】 伝統の着物を受け継ぐ 「売りたい」よりも「お伝えしたい」――そんな思いから金沢文庫のきもの処「志まくら」が、きものに関するよもやま話をシリーズでお伝えします
昭和30年、初の重要無形文化財認定が行われ、19人が人間国宝となりましたが、このうち着物関係の職人は9人でした。当時から国も守らないと伝統の着物がすたれてしまうという危機感があったのでしょう。
この時、認定された小宮康助さんは江戸小紋の職人さんです。江戸小紋とは、15cm〜25cmほどの和紙の型地紙で染められる一色染めのこと。小宮さんは問屋にも呉服店にも自身の作品を卸さず、自分で売っている方です。
なぜ、問屋に卸さなかったのか。後に息子さんと話して私が感じた理由は、「量産」に対する恐れです。問屋から注文されれば、まとまった着物を納期に収めないといけない。間に合わすために、量産できる安易な技術に手を出してしまうのではないか――。そんな恐れから、かたくなに自身の流儀を守ったのでしょう。
現在、伝統の手仕事で作られる着物は、大量生産できる安い着物に駆逐されつつあり、真面目に仕事に取り組んでいる染人・織人さんほど、不況に苦しんでいます。きょう22日からの展示では、小宮さんの江戸小紋に加え、経錦など伝統の着物を多く取り揃えております。「伝統の着物を守りたい」―そんな気持ちが少しでも伝わればと思います。赤字覚悟でご提供いたしますので、ご来店ください。
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志まくら
横浜市金沢区泥亀1の17の8
TEL:045-784-8179
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