美容室「TRiPLE éf」(磯子区森)は、店舗の一部を地域に開放する取り組みを6月から始めた。美容や防災講座、医療セミナーなどを開催し美容室を「地域交流の場」にしたい考えだ。
「美容室はその街に住む人が訪れる場。30分以上の施術を通して、地域の話などを聞くことが多い。美容室に集まる人や情報をもとに交流の場にならないかと考えた」。こう話すのは、オーナーの中島翔さん(34)。
同店は、6月に屏風ヶ浦交差点すぐに移転し、約100m離れた旧店舗を拠点として使用することに。イベントや企画を行う際に開放する。6月には、プレ企画として美容を通じて家庭内でコミュニケーションを取ってほしいと「簡単ヘアアレンジ講座」を開催した。今後は、磯子区災害ボランティアネットワークとの防災講座や周辺病院と連携した医療セミナーの企画を行う予定だ。
同店は、100年以上続く理美容室で中島さんが4代目。祖母などから地域の昔話を聞かされていたという中島さんは「地域での顔の見える関係づくりや地域活性への思いを強く持っていた」と、拠点への思いを話す。
防災対策にも注力
中島さんは、「神奈川わかものシンクタンク」に2年前から所属し、コミュケーション防災を推進している。この活動で「美容室の防災」についても考えるようになったという。「例えばカラー剤をつけている時に地震や災害が発生し、断水になったら頭皮かぶれや断毛の恐れがある。このような対策はこれまで全く考えていなかった」。調査すると通常、カラー剤を流すには一人約60リットルの水を使っていることがわかった。そこで、特殊な水を使い約1リットルで流せる実験を繰り返すなど「美容室の自助」に力を入れる。
「これらの取り組みや情報も地域に積極的に発信することで、地域活性につなげていきたい」と話した。
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