横浜市は暑さ対策の一環としてミスト装置の設置を推進している。今年度初めて商店街への設置補助を事業化。6月にはパナソニック株式会社と連携協定を締結し新横浜駅に設置した。市内で「涼スポット」を創出していきたい考えだ。
市内では昨年、7月と8月で真夏日が50日以上観測され「災害級の猛暑」を記録した。今年も猛暑が予想され、暑さや熱中症対策は喫緊の課題だ。
市は、リーフレットの配布やホームページなどで熱中症への注意喚起をしているが、これに加え今年度はハード面を強化した。霧を噴霧し周辺の気温を2〜3℃下げる効果があるといわれるミストの設置を推進。その一環として装置の購入やリース費用を補助する「商店街ミスト装置設置事業」を初めて約500万円予算化した。市によると、6月末までの期限で8件の申請があった。
左近山ショッピングセンター=旭区=は昨夏、猛暑が客足に影響したこともあり同事業で8月中に設置する予定だ。青木栄一会長は「昨年は暑い日中を避け涼しくなる夕方以降に来店する人が多く対策が急務だった。話題づくりにもつながる」と効果を期待する。
一方、磯子区役所は、区の事業として区役所前に今年度から導入した。担当者は「噴霧の様子が『涼』を演出している」と視覚的な効果も話す。
ラグビーW杯、五輪でも
公民で連携した取組も進められている。パナソニックとの協定では、9月30日まで新横浜駅ペデストリアンデッキに同社製のミスト式冷却機を2台設置した。同駅周辺の横浜国際総合競技場=港北区=では9月20日にラグビーW杯が開幕。市は残暑が懸念される9月中、競技場周辺にもミストの設置を検討している。
さらに来年は、東京五輪・パラリンピックの開催も控えている。大会組織委員会は暑さ対策として、手荷物検査場の待機列エリアへの日よけテントや送風機の設置を想定。「その他の対策については引き続き検討する」としている。
市は、連携協定の取組を踏まえ、会場周辺エリアへのミスト設置を展開し、「涼」を提供する取組を進めるとしている。
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