金沢区の約680世帯から成る大道町内会(佐藤邦彦会長)は、6月からホームページを立ち上げ、町内会の情報を発信している。集会場にプロジェクターを導入し、Wifiを整備。町内のIT化を推進し、街の活性化も目指している。
金沢区町内会連合会事務局は、区内にある172の単位自治会・町内会でホームページで情報を発信しているのは「数える程度で珍しいのでは」と説明する。
会を”見える化”
役員の平均年齢が70歳を超えているという同町内会。若い人にも会に興味を持ってもらい、一緒に活動するためにはどうしらたいいか――。導き出した答えが「町のIT化」だった。「『町内会はどのようなことをやっているのかわからない』と感じている人は多い。まずはホームページを作成し”見える化”を図った」と佐藤邦彦会長は話す。
事務作業の効率化を
今年2月に総務部の廣瀬隆夫さんを中心にIT化プロジェクトを立ち上げた。これまで、班長常会などの会合は、ホワイトボードや紙を使い、手作業が多く資料作成に時間がかかっていた。この課題を解消しようと、プロジェクターを導入しデジタル化を進めることで事務作業の効率化を図った。さらに、回覧板で回している町内会だよりのバックナンバーや会則をホームページに掲載し、誰でも見られる「開かれた町内会」を目指す。
内閣府の調査では、2人以上の世帯では約8割の家庭がスマートフォンを持っているデータがある。「パソコンを持っていない人でもスマートフォンでホームページを見てもらえるのではと考えた」と廣瀬さんは説明する。
防災、防犯情報も
ホームページでは、町内会を流れる侍従川のライブカメラ映像をリアルタイムで流している。昨年は大型台風が金沢区を直撃し、侍従川が増水したこともあり「カメラの存在を知ってもらうことで危険な行動を避けてほしい」と廣瀬さんは話す。また、町内で確認された「特殊詐欺」に関する情報や空き巣などの防犯対策も公表し、防災・防犯情報を充実させている。さらに、大道の歴史や自然、年間行事、祭りなどのコンテンツも取り入れ、幅広い年代の人が楽しめる内容にした。
Wifiを導入
今後は、集会場にWifiを導入し若い人が集まる魅力的な場にしていきたい考えだ。役員や住民のIT知識を増やすための講習会を実施し、町内会活動に参加する若い人材を集め、育成していきたいとしている。
「ホームページのいいところは記録や情報が残る点。アーカイブとしての役割も目指している。まずはたくさんの人に見てほしい」と佐藤会長は話した。
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