1970年3月17日、JR根岸線磯子〜洋光台駅間が延伸開業し、6月から公団住宅の入居が開始された。今年は洋光台の街が生まれて50年の節目の年。本紙では歴史を振り返るとともに進化し続ける街を特集する。なお、コロナ禍により周年記念式典は来年に開催する予定だ。
「団地の誕生とともに、全国各地から住民が集まり、親子連れで賑わい、活気があった」と洋光台連合自治町内会会長で、洋光台まちづくり協議会会長の三上勇夫さんは当時を振り返る。洋光台地区は、円海山のふもとの丘陵地帯を開発した地域だ。 地区内には、4つの公園とはまぎんこども科学宇宙館などがあり、良好な住環境を形成している。
洋光台の開発を進めてきた独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)は洋光台まちづくり協議会や横浜市などと連携しながら、2015年に団地の再生を図る「団地の未来プロジェクト」を立ち上げ。世界的建築家の隈研吾さんとクリエイティブディレクターの佐藤可士和さん監修のもと、継続的に団地の価値を高める取り組みを進めてきた。
団地の集会所、完成
このたび、洋光台北団地エリアの新たな拠点として「団地の集会所 OPEN RING」が誕生。地形を生かした建物構成で、「集まって住む魅力」を実現した。併設する「団地のカフェ」(よっしーのお芋屋さん)の吉川ゆうじさんは「地域の皆さまや各地からお越しいただいた方々との共有コミュニティカフェが運営できたらうれしいです」と話す。今後、様々なワークショップや広場を活用した各種イベントの実施を通じ、洋光台北エリアの新たなコミュニティ拠点として期待される。
また、集会所に隣接する屋外広場・住棟ファサードも大規模リニューアル。オープンスペースには芝をはり、木製の家具を設置。明るく開放的な空間を目指した。ディレクターの佐藤さんは「団地ならではの『集住の価値』を再発見し皆さんが心地よく一日を過ごせる場所となってほしい」とコメントした。
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